暖冬でも爆売れ、山善の「着る電気毛布」 数万件のレビューを分析して見えた改善点(4/4 ページ)
電気代の高騰による節約意識の高まりから、節電タイプの暖房器具が注目を集めている。家電メーカーの山善が手掛ける暖房アイテム「くるみケット」もその1つだ。開発担当者の加美将希さん(同社家庭機器事業部)に話を聞いた。
着脱のしやすさにこだわった新商品
また、併せてくるみケットの新商品「くるみケットオーバー」(メーカー希望小売価格1万800円)を発売した。「コードレスによる利便性向上に対応しつつ、現状のくるみケットよりも着脱のしやすい商品を追加したいと思い、開発しました」(加美さん)
くるみケットオーバーは縦が約105センチ×横が約120センチ。首元のボタンで着脱する。USBタイプのみで、肩甲骨の2カ所、背中、腰の計4カ所にヒーターを設置した。温度は3段階から選べ、全面/背中・腰のみを使用する場合は「強(約45度)」「中(約40度)」「弱(約35度)」、肩のみを使用する場合は「強(約42度)」「中(約38度)」「弱(約35度)」となっている。くるみケット(USBタイプ)と同様、2時間の自動オフタイマー機能を搭載している。
約半年にわたる開発で最も苦労したのは、軽量化だ。くるみケットオーバーは、大き目のTシャツをかぶるように着用する。オーバータイプと呼ばれる着方だが、これだとH型のストラップで支えるくるみケットよりも、重さを感じやすくなってしまうのだという。「使用する生地の種類や量を試行錯誤し、総重量を約1キロに抑えました」(加美さん)
デザインは、洋服のカッティングを参考にし「自然にふわっと」見えるよう仕上げた。また、家事をメインの使用場面に設定。食器洗いや掃除の際に袖が邪魔にならないよう、短めに調整している。
昨年は猛暑が長く続いた上、冬になってもなかなか気温が下がらなかった。あったかグッズにとっては不利な状況が続いたが、くるみケットやくるみケットオーバーの売り上げは好調に推移。シリーズ累計で22年モデルの約2.5倍の出荷量を記録しているという。
ユーザーの声を受けてさらに進化したくるみケット。24年モデルの開発に生かせるような声も続々と集まっているという。「いただいたお声をもとをしっかり検討し、弊社の新たな定番シリーズとして伸ばしていきたいと考えています」(加美さん)
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