ビジネスコミュニケーションツール「LINE WORKS」を提供するLINE WORKSは4月1日、LINEのAI事業「LINE CLOVA」を統合した。
「ひとにやさしいAI」を掲げるLINE CLOVAは、抑揚がある自然な音声や、本当に人と会話するような対話応答を実現。現在は電話応対AIサービス「LINE AiCall」を提供し、コンタクトセンターの人手不足解消に取り組んでいる。
LINE WORKSは、今回の統合によってどのようなシナジー効果を見込んでいるのだろうか。また、LINE AiCallはどのようにひとにやさしい、スムーズな会話を実現しているのだろう。同社の増田隆一代表取締役社長と、プロダクト営業本部渡邊友仁本部長に話を聞いた。
<前編:LINE WORKSはなぜ大成長できた? 「GAFAの隙」を狙い、ARR100億円達成>
LINEのAI事業 吸収統合の狙い
もともとLINEのAI事業はBtoC向けの開発をメインで進めていた。音声認識、画像認識、画像処理など、いくつかの要素技術の研究開発は進んでおり、ノウハウを蓄積していたという。
「よりアグレッシブに投資をし、LINEのAI事業のBtoB領域での拡大を目指す中で、AI研究者やAIに携わる各リソースを共通化させていこうという動きが強まりました。LINE WORKSはLINEのUIを使ったBtoB事業を展開しており、リソースや研究開発してきた資産を共通化する意味で、非常に親和性が高いと考えました。
LINEとLINE WORKSはグループ企業ではないため、AI事業を担う組織ごと当社に移動してきたイメージです」(増田代表)
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