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サントリー「VARON」 が30億円を突破 中高年男性になぜ選ばれるのかどんどん配った(3/6 ページ)

サントリーウエルネスのメンズスキンケア「VARON(ヴァロン)」が好調だ。2022年3月に発売し、初年度の売上は10億円、翌23年は30億円を突破した。なぜスキンケア未経験のミドル・シニア男性に選ばれるのか。

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自社の研究を生かした1本3役のスキンケア

 サントリーウエルネスの調査によれば、女性の肌と比較して、一般的に男性の肌は皮脂量が多く、水分量が少ない。年齢を重ねてくると、ひげ剃りによるダメージも重なり肌が赤黒い印象になりやすい。

 そういった複雑な男性の肌をケアする成分として、同社の「ウイスキー樽材エキス」と「烏龍茶エキス」を配合している。


ヴァロンにはウイスキーを研究するなかで発見した「ウイスキー樽材エキス」を、サントリーウエルネスで初採用した(サントリーウエルネス提供)

 「どちらも当社独自の成分で、ウイスキー樽材エキスは当社の製品に初めて採用しました。10年以上前に開発された成分で、男女どちらの肌にも良い効果が見込まれるのですが、サントリーのウイスキー製品は男性ファンが多いため、メンズスキンケアにはぴったりだと考えました」


オールインワン化粧品というとジェル状が一般的だが、ヴァロンは乳液状のテクスチャとなる(サントリーウエルネス提供)

 また、1本3役のオールインワンを実現したのが、特許取得済の「WOW(ウォーター イン オイル イン ウォーター)高浸透型エマルジョン技術」だ。

 「化粧水、美容液、クリームの成分が時間差で浸透します。一般的なジェル状だと、ほぼ水分なので時間が経つと蒸発しますが、ヴァロンは油量が多いので、うるおいを閉じ込める作用があります。実際に、サラッとしているのにしっとり感が持続するという声が利用者から多く聞かれています」


香りは4種類あり、5〜6割がオリジナルを選ぶ。無香料は香水を付ける男性に人気なのだとか(筆者撮影)

 そして、もう一つこだわったのが「香り」だ。自社の顧客ヒアリングから、年齢を重ねるごとに広がる多様性に着目し、4種類の異なる香りを用意している。フローラルな香りの「オリジナル」、サントリーが開発した青いバラをイメージした「フレッシュ」、かすかに甘みのある「クラシック」、そして「無香料」だ。

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