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「真冬の5合目に電車で行ける」 富士登山鉄道に賛否両論:杉山淳一の「週刊鉄道経済」(1/7 ページ)
2013年に世界文化遺産に登録された富士山。登録時に指摘された課題の解決策のひとつとして、山梨県はLRT方式による「富士登山鉄道構想」を推進している。対して富士吉田市は電気バスを推している。それぞれのメリット・デメリット、そして観光地として、世界遺産としての富士山について考えてみたい。
富士山は2013年に「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に認定された。このときは山梨県、静岡県、関連自治体も含めて、国を挙げて登録運動を展開した。しかしいま、その富士山のあり方について意見が分かれている。
富士山の文化遺産登録に当たり、ユネスコの諮問機関であるICOMOS(国際記念物遺跡会議)は、登山者が過大であること、環境負荷が大きいこと、有料道路の富士スバルラインを含む人工物の多さを指摘していた。山梨県も富士吉田市も、これらを解決したいという思いは同じだ。しかし、その手段が異なっている。
山梨県が推進している「富士登山鉄道構想」について、富士吉田市は反対で、電動バスの導入を推している。富士吉田市は23年10月17日から24年1月10日までインターネットでアンケートを実施し、24年1月16日に結果を公表した。富士登山鉄道に「反対」と「どちらかといえば反対」が63%、「賛成」と「どちらかといえば賛成」が37%となった。ネットアンケートの対象はインターネットと親和性が高い人々に限定されがちとはいえ、反対が賛成を大きく上回っている。
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