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なぜ今、ロードスターがアップデート? そして990Sが消失したワケ池田直渡「週刊モータージャーナル」(2/5 ページ)

2015年のデビューなのでほぼ9年が経過したマツダ・ロードスターが大幅なアップデートを受けた。と聞いたら普通はいくつか疑問が出るだろう。

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ハッキング対応で20キロ増

 さて、今回の刺客は何かといえば、インターネットにつながる機器のセキュリティを高め、「ハッキングされない」仕様にするための法規制だ。だが、本音を言えばロードスターとファンにとっては余計なお世話。「ならネットになんぞにつながらなくて結構だ」と言いたいところだろう。

 最も不愉快なのはロードスターが重くなること。なんでもかんでもネットに接続しろという世の風潮も気に入らないし、そのデメリットとコストを、選択肢もなく全部ユーザーに押し付ける霞ヶ関も気に入らない、と筆者は言いたい。っというかもう書いちゃったけど。念のために、一般論として技術は進歩するべきだ。今回は例外を認めろという話であって、コネクテッド全般を否定しているわけではない。

 気の毒にも、これについてはマツダにも選択肢があるわけではなく、むしろ規制の被害者である。いらぬ気苦労をさせられている。クルマに搭載されるあらゆる電子・電気デバイスとハーネスを総入れ替えしなくてはならないからだ。

 先行して規制適合済みのCX-60の部品群とハーネスを用いて改良を行い、部品単体でのサイズはさほど大きくなっていないのだが、セキュリティ機能分重量が増えた。ロードスターの場合、ND型のデビュー時にハーネスまで徹底的に軽量化していたくらいなので、それがチリツモで20キロ増というわけである。ちなみに価格の方もグレードによるものの20万円ほど上がった。


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