コラム
人口が減少しているのに、乗客数を伸ばしている路線はどこ?:関東の私鉄沿線格差(2/2 ページ)
関東圏の大手私鉄はどこもが輸送人員を減らしている。かつてほどの乗客増が見込める路線はないが……。
東京圏の郊外は人口が減少し、都心に集中しているという言説がコロナ禍前まではあった。しかし一方で、千葉県の流山市のように子育て世代の住みやすさをアピールしたまちづくりを行なうことで人口を増やし、市内中心部を走るつくばエクスプレスの利用者も増加するというケースもある。
その意味でいうと、コロナ禍前から人口が増え続けている東京都調布市を抱える京王電鉄沿線は、将来は利用者が増えるという見込みも立てられるのである。
ただ、調布駅の現状のダイヤを見てみると、通勤ラッシュのピーク時間帯の列車本数は以前よりも減っており、ラッシュに近い時間帯でも「特急」が走るようになった。いずれダイヤを再検討することも必要ではないだろうか。
この記事は、『関東の私鉄沿線格差』(小林拓矢/河出書房新社)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
関連記事
- 「有名チェーン店」が店を出す駅、出さない駅を可視化してみた
駅のまわりにどんなカフェチェーンがあるのか。「路線図風に表したらわかりやすいかも」と思い、可視化してみました。 - 「年収700万円」の人が住んでいるところ データを分析して分かってきた
「年収700万円」ファミリーは、どんなところに住んでいるのでしょうか。データを分析してみました。 - 東京で隣の駅が「近すぎる」路線が存在するワケ
東京駅と有楽町駅、日暮里と西日暮里駅のように、都会には、駅間距離が短い場所がある。なぜ、そのような駅の設置の仕方をしたのだろうか。その理由は……。 - 東京駅に「立ち食いそば」が少ないのはなぜか
東京駅の改札内には「立ち食いそば」の店が1店舗しかない。同じく首都圏のターミナルである新宿駅や上野駅と比較しても少ないが、その理由は……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.