「ファミリー」または「独身者」がたくさん住んでいる路線はどこか:関東の私鉄沿線格差(1/2 ページ)
ファミリーが多く住む路線、独身者が多く住む路線はどこか。2020年の国勢調査をもとに、1都3県で東京大都市圏にあたる地域の1世帯あたり人数を出してみた。
2020(令和2)年の国勢調査をもとに、1都3県で東京大都市圏にあたる地域の1世帯あたり人数を出してみた。そのなかで、1世帯あたりの人数が2を切る地域を取り上げたい。
まず、もっとも単身世帯が多いのは新宿区である。続いて渋谷区、豊島区。ターミナル駅のあるエリアだ。中野区はJR中央線と西武新宿線で、このあたりは学生などの1人暮らしの人が多く住んでいる地域だろう。
杉並区は中央線と京王井の頭線、品川区は京急電鉄や都営浅草線といったところだろうか。その後も都心エリアや、比較的経済水準が高くないエリアが続いている。
私鉄沿線でそれらしい数字が出るのは、東急・小田急・京王が走っている世田谷区で、1.92人と単身よりも子どものいない夫婦といった人が多いと思われる数字を示している。
明らかに「沿線」イメージがあるのは川崎市多摩区、川崎市中原区、狛江市といった地域だが、おそらく2人暮らしの人もそれなりにいると考えられる数値になっている。川崎市多摩区と狛江市を走るのは小田急線、川崎市中原区は東急東横線である。
単身世帯が目立つのは都心部や中央線沿線であり、単身世帯は世帯収入が少ないということを考えると、私鉄沿線にはファミリー層が暮らしているということがわかる。一方、都心部の家賃は面積の割に高く、仕事が忙しくて家では寝るだけ、という人も多いのではないかと推察できる。
また、表にはないが、東急田園都市線沿線の横浜市青葉区は2.34人、東武東上線沿線の朝霞市と小田急線沿線の町田市は2.25人、西武新宿線・池袋線沿線の所沢市は2.24人と、子どもがいる世帯もそれなりにいるという数値を示している。
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