高級寿司と回転寿司は何が違うのか 同じ魚なのに“味に違い”があるワケ:魚ビジネス(4/4 ページ)
1食何万円もする高級な寿司もあれば、1食1000円以内で済んでしまう回転寿司のような安い寿司もあります。同じ寿司であるのに、なぜここまで差が生じてしまうのでしょうか。
そして、2009年に元気寿司が新たに展開した新ブランド「魚べい」が業界に衝撃を与えます。なんと全店で寿司を回転させるのを止めたのです。今でこそ、「回らない回転寿司」は当たり前ですが、当時この発想は画期的でした。
その後も回転寿司は拡大し続けています。帝国データバンクの調べによると、「回転すし」市場は、2021年度に過去最高水準の7400億円規模となりました。回転寿司は、魚ビジネスにおいて、これからも重要な位置を占めていくことは間違いないでしょう。
この記事は、『魚ビジネス 食べるのが好きな人から専門家まで楽しく読める魚の教養』(ながさき一生/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
ながさき一生(ナガサキイッキ)
おさかなコーディネータ。株式会社さかなプロダクション代表取締役。一般社団法人さかなの会理事長・代表。東京海洋大学非常勤講師。
1984年、新潟県糸魚川市にある「筒石」という漁村の漁師の家庭で生まれ、家業を手伝いながら育つ。2007年に東京海洋大学を卒業後、築地市場の卸売企業に就職し、水産物流通の現場に携わる。その後、東京海洋大学大学院で魚のブランドや知的財産の研究を行い、修士課程を修了。
2006年からは、ゆるい魚好きの集まり「さかなの会」を主宰し、「さかなを捌きまくる会」などの魚に関するイベントをこなす中で、メディアにも多数取り上げられる。2017年に「さかなプロダクション」を創業し独立。
食としての魚をわかりやすく解説する中で、ふるさと納税のコンテンツ監修や、ドラマ「ファーストペンギン!」の漁業監修を手がける。水産業を取り巻く状況を良くし、魚のコンテンツを通じて世の中を良くするため、広く、深く、ゆるく、そして仲良く、仲間たちと活動している。
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