焼き立てピザ、ヘルシー小鉢が無料 資生堂が社員食堂で「4人組限定」「早い者勝ち」ルールを作った深いワケ(2/4 ページ)
資生堂の社員食堂が、他企業から「手本にしたい」と注目を集めている。同社ファシリティマネジメント部 オフィスコンシェルジェグループの近藤真理子氏に、社員食堂について話を聞いた。
出社している社員の半数が利用
ZEBRAの営業時間は午前8時〜午後5時で、ランチタイムは午前11時30分〜午後1時30分。それ以外の時間はカフェタイムとして利用可能なほか、社員が自分の好きな場所で仕事ができるようにしている。同社ではフリーアドレスを導入しており、取材時にも多くの社員が思い思いの場所で仕事に取り組んでいた。
座席数は300席で、1日約600食を提供している。ZEBRAがあるグローバル本社には約2000人が在籍している。リモートワークを導入しているので出社率はその日によって異なるが、オフィスで働く社員の半数が利用しているそうだ。
おいしく食べて美しくなる「健美食」
ZEBRAで提供する食事のうち、資生堂らしさが最も表れているのが「健美食(けんびしょく)」(650円)だ。健美食のコンセプトは「おいしく食べて、美しく、健康になる」で、13年6月から提供している。
雑穀米、スープ、ハンバーグや竜田揚げなどにサラダが付いたメイン料理、ヘルシーなデザートなどのセットメニューとなっており、良質なたんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどをしっかりとれるようにしている。また、脂肪や塩分は控えめとなっているのも特徴だ。近藤氏は「ビューティーカンパニーである当社らしく、インナービューティー(体の内面から調子を整えることで、美しさを目指す)を体現するメニューです」と話す。
また、ビュッフェ形式の「グローバルデリ」(600円)には、冷たい総菜4種、温かい総菜4種の計8種類を用意。こちらもインナービューティーに配慮し野菜中心のヘルシーな献立だが、肉じゃがやチキンカツなど主菜もそろう。メニューは週に3回程度入れ替えている。白米とみそ汁は別料金だが、600円で好きなだけ盛り付けられるため、男性社員からの人気が高いそうだ。
その他、ラーメンや丼もの、そばやうどんといった定番メニューもある。遅いランチをとる社員のために、カレーは午後3時まで提供している。また、弁当も2種類販売しており、主にランチミーティングで利用されているという。
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