2015年7月27日以前の記事
検索
連載

「アジアでBEV出遅れ」は好機になる? 日本車が再び選ばれるようになる理由高根英幸 「クルマのミライ」(1/5 ページ)

タイの日本車ディーラーが中国や韓国のブランドに乗り換える動きが続出しているようだ。しかし、勢いのあるアジア勢と比べて、慎重なのが日本車メーカーの成功の理由とも言える。性能や使い勝手で再び日本車が選ばれるようになる可能性も大いにあるだろう。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

 タイでは日本車ディーラーから中国車、韓国車のブランドへくら替えをする現地ディーラーが続出しているらしい。それを「日本車メーカーの危機」と報道する記事も見かける。だが、そもそも日本車が圧倒的なシェア(およそ9割)を握る状態であったから、これまでがいささか異常だった、という見方もできる。

 これまで安泰だった状態が崩されていきそうなので危機感を訴えている、というのも分からないではないが、時が流れれば変化は起きる。中国、韓国のBEV(バッテリー式電気自動車)が高級感と性能を兼ね備えてくると、興味が湧くアーリーアダプターが出現するものだ。


タイのマツダディーラー。日本車ディーラーはタイ国内にたくさんあるが、日本より高級感があるところも(写真:OATZ TO GO FACTORY - stock.adobe.com)

 そのため、しばらくはタイの自動車市場で、日本車のシェアは中韓BEVに奪われていくだろう。しかしそれは一部、それも一時的にとどまるに過ぎないと思われる。その根拠をこれから説明しよう。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る