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モノレールとロープウエーのハイブリッド 異色の乗り物「スカイレール」が4月末で終了(2/3 ページ)
JR山陽線の瀬野駅の前と高台にある住宅団地を結ぶ新交通システム「スカイレール」が4月30日で運行を終了する。
乗務員などはおらず、静かにドアが閉まって発車。平均時速は15キロというが、その加速ぶりはスリリングだ。どんどん高度を上げていき、窓から振り返ると、高架の軌道が住宅街を貫く壮大な景色が見えた。
乗り物としては楽しいが、住民にとってはあまり関係ないこと。1日1300人の利用者では採算がとれない。団地内に2駅しかなく、乗車するより徒歩や自家用車で山を下りる人たちは少なくないという。
利用者数のもくろみが外れ、姿を消した新交通システムで思い出されるのが、愛知県小牧市にある桃花台ニュータウンに住民の足として整備された「桃花台新交通」。愛称は「ピーチライナー」だ。小牧駅と桃花台東駅を7.4キロで結び、高架の専用軌道をゴムタイヤの車両が走行した。総建設費313億円かけて平成3年に開業したが、約4万人を予想していたニュータウン人口が2万8千人にとどまり、一度も黒字にならずに18年に廃線となった。
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