コラム
「らしくない」高級商品がズラリ! イオン「トップバリュ」の若者狙い撃ち戦略(3/5 ページ)
イオンがPBで尖った商品を続々と発売している。いったいどのようなニーズを背景に、どんな商品を出しているのだろうか。
時代に逆行? ハイカロリー&高価格な冷食も展開
冷凍食品でも同様に、若年層を狙ったかのような商品を出している。2024年1月の第1弾、2月の第2弾で計6商品を発売した「トップバリュベストプライス ガッツリ飯×ガッツリ飯」である。
いずれも重量が400グラム超、価格は500円超えと、従来のワンプレート系冷凍食品と比較して重めかつ高価格だ。この他にトップバリュではご飯と総菜がセットとなった「ごはんセット」を原稿執筆時点で6商品展開しているが、いずれも300グラム前後、価格も300円ほどである。
「ガッツリ飯×ガッツリ飯」シリーズは、複数の炭水化物を一度に味わえるのが大きな特徴で「な、なんと大きな”ナポリタン&ミラノ風ドリア、ハンバーグのせ」はナポリタンとミラノ風ドリア、ハンバーグがセットになっている。「“ババンとまんぷく”バターチキンカレー&牛丼」も、バターチキンカレーと牛丼がセットになったハイカロリーな商品だ。どの商品も「もっとガッツリ食べたい」といったニーズに対応して開発したという。
重量感もさることながら、クラフテルと同じくパッケージデザインも特徴的だ。シンプルさや分かりやすさを重視してきた従来のPB商品と違い、奇抜な色や文字フォントを用いている。少子高齢化で健康面を気遣うような食品が増えている中、ガッツリ飯×ガッツリ飯シリーズは、その中身やデザインからして時代にあえて逆行している印象がある。
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