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「やっぱりステーキ」海外での勝算は? “牛肉大国”でも行列ができるワケオーストラリアで人気(5/5 ページ)

2015年に沖縄で創業し、大衆ステーキチェーンとして全国的に拡大している「やっぱりステーキ」。ここ数年、海外での出店を加速させているが、現地の状況は?

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「飽きられない工夫」が課題

 やっぱりステーキは、今後も海外進出を視野に入れているという。直近の動きを見ると、5月5日から「フィリピン トップス店」がプレオープン中だ。セブ島にあるトップスは、山の頂上にありセブ市内を一望できる観光名所で、国内外から観光客が訪れる。


観光名所として有名なトップスにプレオープンしている「フィリピン トップス店」

 トップスは再開発を経て2024年2月に再オープンし、飲食店エリアが以前よりも拡大した。今後さらなる盛り上がりが予想されるエリアで、フランチャイズでの出店を決めたという。

 「フィリピンの場合は、知り合いづてで出店オファーがありましたが、Webサイト経由で全く知らない企業からの問い合わせも多く、グローバルにおける日本の飲食店の注目度の高さを実感しています。日本のブランドに対する信頼度が高いのだろうと思います」

 やっぱりステーキは全国に店舗を広げているが、がむしゃらに増やすのではなく、家賃比率を売り上げの5%以内にするなど条件に合う場合のみ出店している。一方で、海外出店はビジネスチャンスが増える機会ととらえ、注力したいと赤塚氏は話す。

 「国内よりも海外のほうがマーケットの勢いがありますし、できる限り出店エリアを広げたい意向があります。現在、オーストラリアのメルボルンで開店準備中で、7月ごろにオープンできそうです。インドネシアや香港も出店を検討していますが、現地パートナーと情報交換しながら最適なタイミングを見計らっています」


赤塚氏は海外展開への意気込みを語った(写真はブリスベン マウントグラバット店)

 これまでのところ海外展開は順調に推移しているが、今後の課題はどこにあるのか。

 「手頃でおいしい日本式のステーキは当店の最大の強みであり、オープン当初の反応は非常に良いです。一方で、『コスパのいいステーキ』という目新しさやインパクトだけでは長く通い続けてもらうのが難しい。ローカライズに注力するなどして、日常的な食事の選択肢にすることが求められますね」

 大衆向けのステーキ専門店として、海外でどこまで存在感を発揮できるのか。これからが勝負といったところかもしれない。

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