インタビュー
1杯約1万円の“インバウン丼”話題の「千客万来」 現地で見えた、高価でも売れる意外な実情:実食(4/5 ページ)
果たして、実際に“インバウン丼”は注文されているのか、またそれは外国人ばかりなのか――。
1杯1万円弱の“インバウン丼” 価格相応の価値はあるのか
選んだのは、フードコート内で最も行列ができていた「東京29寿司」という店。「行列」といっても10人ほどだったが、注文するまで5〜10分ほど待った。この店は隣接する「まるり水産」と運営が同じようで、店の前にいるスタッフが「このメニューを食べたいならこちら」といった形で客をさばいている。また「他の店で食べたら5000円くらいの本マグロの中トロ丼が、うちなら3500円で食べられます」ともアピールしている。注文担当のスタッフも機械的な対応ではなく、活気がある。食べる前から「価値」を感じさせている。
さて、注文したのは、東京29寿司で最高値だった「特選和牛と雲丹のプレミアム丼」(8500円)と、「千客万来セット」(1800円)の2種類だ。注文から10〜15分待って提供された。
特選和牛と雲丹のプレミアム丼は、想像していたよりも2回りくらいサイズが小さく感じる。ただ、雲丹やいくらは確かにたくさん乗っており、独自の加工技術で生食に近い状態にしたという和牛も多めではある。とはいえ、8500円という価格を考えると、少なくとも筆者は割高に感じた。とはいえ「不当に高い」と感じるほどではない。
反対に千客万来セットの方は、みそ汁とともに寿司と海苔巻きのセットであり、金額的にもコストパフォーマンスが良い商品といえるかもしれない。実際に東京29寿司で並んでいる人の注文や、提供される商品を眺めていても人気の商品と見受けられた。
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