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なぜカシオの「関数電卓」は2200万台も売れているのか 電卓から見えてきた、海外と日本との“違い”:海外が大半(1/3 ページ)
カシオ計算機の関数電卓が売れている。年間2200万台ほど売れているというが、その大半は海外の国が占めている。なぜ日本ではなく、海外で人気を集めているのか。
カシオ計算機の関数電卓が売れている。年間2200万台ほど売れているというが、その大半は海外の国(100カ国以上)が占めている。なぜ日本ではなく、海外で人気を集めているのか。
「関数電卓」と聞いて、イメージがわかない人も多いかもしれない。三角関数や指数関数などの計算ができたり、式や数字が見やすかったり、表やグラフが表示されたり。理系の学生は使ったことがあると思うが、なぜ複雑な計算ができる電卓が海外で広がっているのか。その理由について、カシオ計算機でマーケティング部門を担当する熊田太郎氏と星登氏に話を聞いた。
出荷台数の大半を海外が占めるワケ
同社の関数電卓が海外で支持されている理由として、(1)製品自体の魅力や流通、戦略面での強み、(2)海外ならではの関数電卓の使われ方の2点がある。
1つめは、1972年に日本初の関数電卓「fx-1」を発売して以降、利用現場のニーズを反映してきたことが挙げられる。基本スペックが高かったり、電池が長持ちだったり、専用機を開発したり。このほか、各国の教育機関との連携にもチカラを入れてきた。
2つめは、日本ではイメージがわきにくいかもしれないが、海外では学生時代から関数電卓を利用する機会が多いといった特徴がある。濃淡はあるが、同社がまとめた世界での関数電卓の使用状況を見ると使われ方は大きく2つに分類される。
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