インタビュー
手を汚さずに使えるでんぷん糊「タピコ」 ありそうでなかった文具の開発秘話:想定以上の人気(1/5 ページ)
でんぷん糊を指にとらず、チューブを持ったまま塗り広げられる「ヤマト糊 タピコ」が登場した。開発したのは1899年に創業した「ヤマト社」。商品の開発背景を取材したところ……。
タピオカ(=キャッサバ)の根茎からとれるでんぷんやコーンスターチといった天然由来原料を使って作られているのが、でんぷん糊。知育にいいということから家庭だけではなく、幼稚園や保育園、小学校での工作の時間などに使われている。
でんぷん糊はプラスチックのチューブやボトルから指にとって塗り広げる。天然由来原料なので安全性が高く、手先を使うことになるから知育に向いているというわけである。
そんなでんぷん糊を指にとらず、チューブを持ったまま塗り広げられる商品が登場した。ヤマト社(東京都中央区)の「ヤマト糊 タピコ」(以下、タピコ)のことである。
2024年3月に発売したタピコは、タピオカでんぷんを主成分としたチューブ型ののりで、特殊なキャップが付いている。手に持って軽く押せば、キャップの先端からでんぷん糊がスーッと吐出され、手を汚すことなく簡単に塗り広げられる。
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