なぜSuicaのペンギンは愛されるのか ペンギンの顔をした「ベレー帽」が“激アツ”の理由:週末に「へえ」な話(2/4 ページ)
JR東日本「Suica」のキャラクターといえば、ペンギンである。企業キャラクターのショップ「ペンスタ」が上野と新宿に登場して、盛況のようだ。なぜ人気があるのかというと……。
オープン当日に行列
ちょっと話が変わるが、Suicaのペンギンを扱っている「ペンスタ(Pensta)」(運営:JR東日本クロスステーション リテールカンパニー)をご存じだろうか。2010年3月、東京駅に1号店が誕生したものの、2018年9月に閉店した。
「企業のキャラグッズを購入する人なんてほとんどいないから潰れたのね」などと想像した人もいるかもしれないが、それは違う。オープンした年から、売り上げはずっと右肩上がり。東京駅の耐震補強工事の影響を受けて、仕方なくシャッターをガラガラと下ろすことになったのだ。
閉店後も「ペンスタを再開してほしい」という声は多く、2023年10月に「エキュート上野店」を、2024年3月に「ルミネエスト新宿店」を、それぞれオープンした。いずれの店もオープン当日は、朝から200人以上の行列ができ、入場を制限する事態に。入店するのに、1時間半ほど待った人もいたそうだ。
それぞれの店にどのような特徴があるのか。東京店は八重洲南口改札内に店を構えていたこともあって、「食べ物」がよく売れたそうだ。旅行の帰りや帰省の際に「東京のお土産」として、菓子類を購入する人が多かった。売り上げ構成比を見ると、食べ物が半分ほどで、残りは雑貨や文具が上位に並んだ。
一方、上野店と新宿店は「アパレル」がよく売れている。例えば、ペンギンの顔がデザインされている「Suicaのペンギン オカオベレー帽」という商品があるが、半年で800個ほど売れた。つくってもつくっても、すぐに完売するようだ。ファンではない人からすれば信じられない数字に見えたかもしれないが、これが先ほどの質問に対する答えである。どういうことか。
店内でイベントを開いたときのことである。ペンギンの撮影会が行われたとき、ファンはどのような姿をしていたのか。多くの人がこのベレー帽をかぶっていた。つまり、ペンギンのベレー帽をかぶることで、分身と一緒におでかけをしていたのだ。
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