世界の電子決済アプリが1つにつながるか 電子マネー・プラットフォームの覇権を狙う(2/2 ページ)
米TBCASoftは通貨が異なっても世界中でQRコード決済ができるプラットフォーム「HIVEX」を開発した。Ling Wu創業者兼CEOに開発の意図と、事業展開について聞いた。
「両替所に行かない世界」到来か?
TBCASoftは、現在40人の従業員を擁し、半数以上がエンジニアだ。コロナ期間中の2020年からの3年間は、ほぼビジネスができない状況になるなど、道のりは平たんではなかった。
「いろんな人にHIVEXの構想を話しました。真剣に聞いてくれたのは宮内謙特別顧問(当時は社長兼CEO)がいたソフトバンクだけでした。宮内顧問にお会いした際に『将来、クレジットカードに代わる新しい技術を持った決済システムが出てきます』と話したところ、2017年にソフトバンクから投資を受けられました。クレジットカードは単なるプラスチックのカードで、カード会社は手数料を取るというビジネスモデルがほとんどです。一方、新時代の決済システムでは、本人認証も可能で、簡単なメッセージの送受信ができます」
HIVEXが提供するサービスは、海外旅行をする人にとっては画期的だ。銀行や両替所に行く必要性がなくなる。あとは、どれだけQRコード決済事業者を増やせるのかが肝だ。Ling Wu創業者兼CEOの手腕が問われることになる。
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