メーカーも想定外の売れ行き
サンコー執行役員、広報部部長のえき(土へんに谷)晋介氏によると、発売のタイミングが夏シーズン後半になってしまったため、販売個数は控えめに見積もっていたという。
「8月中に売れれば良いと思っていた在庫がすぐに無くなり、社内でも驚きの声が上がっている」(えき氏)
同製品の開発にはどのような背景があったのか。えき氏は「スポットクーラーは前面から冷気を送り、背面から排熱する仕組みのため、ダクトで熱を窓から逃がすという使い方が一般的。そのため消費者は『ダクトを設置するのが面倒』『使いたいときに移動できない』といった悩みがあると考えていた」と振り返る。
同社では毎週アイデア会議を開き、社員から日常生活の悩みや、製品アイデアを募っている。消費者のニーズ調査についてはあえて外部には依頼せず、社員が消費者の立場に立って考えているという。
えき氏は「排熱が熱くないスポットクーラー」の来年の販売計画については未定とした上で、「冬の時期が短くなり、夏の時期が伸びている。かつ夏季の気温も高いため、夏物商品の売れ行きが好調だ。今後も夏物商品を増やしていく」とした。
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