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人間の「真の相棒」となる日も間近? Apple、Googleも発表「マルチモーダルAIエージェント」の今:AI×社会の交差点(3/4 ページ)
AppleやGoogleをはじめ、世界のメーカーが開発に力を入れる次世代AIエージェント。今後の可能性を考察する。
複雑なビジネス課題に挑むマルチAIエージェント
LLMを活用したAIエージェントの導入が、ビジネスの世界でも進んでいる。サンフランシスコのスタートアップNewo Inc.は、管理業務から顧客対応までを担う「AIデジタル従業員」を作成するAIエージェントビルダー「newo.ai」を提供している。このAIデジタル従業員は簡単なものは2時間、複雑なものでも2日程度で作成可能だ。
ChatGPTをアイデア出しに活用するケースは増えている。しかし、ビジネスの相談相手としてはより専門的な知識が求められるだろう。そこで注目されているのが、複数のLLMを使って総合的な判断を行う「マルチAIエージェント」である。異なる視点を持つLLMが協力することで、情報収集から分析、解釈まで多角的なアプローチが可能となり、多様な選択肢や洞察を提供できる。
大手広告代理店の博報堂は、製造や物流、マーケティングなどの専門知識を持つ複数のAIエージェントが議論する「マルチエージェントブレストAI」を開発。商品開発における手戻りの削減やアイデアの多様性の実現が期待されている。また、富士通系コンサルファームのリッジラインズは、複数のAIエージェントと予測AIを組み合わせた「Ridgelinez AI-Driven Transformation」を提供している。人事戦略、予防保全、新商品の設計などでの活用が見込まれている。
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