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謎の百貨店「ボンベルタ」が、イオンリテールの新業態「そよら」に遺したものとは?後編(3/3 ページ)

2024年2月に姿を消した、イオングループが手掛けた百貨店ボンベルタ。ボンベルタに代わって各地に開業を進める新業態「そよら」の行方は――。

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大型化進む「そよら」の行方は?

 そよら成田ニュータウン最大の特徴といえるボンベルタの遺産「ボンベルタストリート」であるが、イオンリテールとしては施設の新装開業時点において、グループ他店舗への拡大は想定していないようだ。宇治氏によると「ボンベルタ時代のお客さまを蔑ろにするわけでなく、しっかり前のいいところを遺したい」という思想に由来するという。


そよら成田ニュータウンの開業式典。百貨店を全面刷新したそよら旗艦店は今後の同業態大型化の試金石となる(撮影:淡川雄太)

 一方、ボンベルタ時代からの既存店はいずれも「狙い通り好調」であり、そよら旗艦店を称する新店舗と同等の大型店候補地も社内に複数あるなど、従来以上の役割を担っていくことは間違いない。

 イオンリテールは旧マイカル系ファッションビル「ビブレ」のショップ事業を引き継ぐかたちで、直営衣料雑貨装飾店を核とする「ビブレジーン」を全国のイオン系商業施設に展開しているという実績もあり、閉店が相次ぐ地方百貨店の受け皿として、高齢層を取り込める百貨店アパレルを集積した「ボンベルタストリート」に近い業態を広げていくといった策も決して突飛な話ではない。

 成田ニュータウンのシンボルは、「そよら」の将来に新たな道を示していくかもしれない。

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