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「コメ不足」でバカ売れの「パックご飯」が、日本の救世主になりそうな理由:スピン経済の歩き方(2/7 ページ)
サトウ食品の「サトウのごはん」をはじめとした「パックご飯」が売れている。米の品薄が続く中、国内での消費はもちろんだが、もっと日本の戦略商品として輸出を強化していくべきでもある。なぜかというと……。
「パックご飯」「レトルト米飯」が売れている
食品需給研究センターが発表している「食品産業動態調査」によると、パックご飯(無菌包装米飯)に「レトルト米飯」を合わせた年間生産量は、2023年に25万367トン。ここ数年で増加している。
今回のようなコメ不足がまたいつ起こるか分からないところに加えて、日本には台風や巨大地震がわんさかと控えている。非常食として備蓄しつつ、日常的にちょこちょこ食べて補充をしていく、という「ローリングストック法」にもパックご飯はピッタリであり、今後もさらに市場拡大が予想されるのだ。
……という話を聞くと、「確かに便利だけど、やっぱり炊き立てにはかなわない。9月に入れば米の供給は徐々に戻るって話だし、米を買いだめして保存しておいたほうがいい」と感じる方も多いかもしれない。
個人のメリット的なことを言えば確かにそうなるかもしれない。しかし、パックご飯を国民みんなで買ってこの分野を盛り上げることは「日本のため」にもなる。多くの日本人を「飢え」から救うことになるのだ。
一体どういうことか、順を追ってご説明しよう。
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