インタビュー
「桃鉄 教育版」導入が1万校を突破 「社会」の授業以外でも使われている理由:小学校シェア25%(2/4 ページ)
人気すごろくゲーム『桃太郎電鉄』の教育版が、全国約1万以上の学校で活用されている。開発のきっかけや意外な使われ方を聞いた。
約35年続く人気シリーズ
桃鉄は1988年にファミリーコンピュータ(任天堂)向けの第1作目が登場して以来、約35年にわたって幅広い年代に支持されている人気シリーズ。プレーヤーは会社の社長となり、日本全国の各地を巡って物件を買い集め、総資産ナンバーワンを目指していくすごろく形式のゲームだ。
最大4人でプレイでき、ゲームをしながら実在する土地や観光名所の特徴を知ることができるため、遊べば遊ぶほど地理について詳しくなる内容となっている。
「桃鉄 教育版」の始まりは、同作の提供開始から約3年前。後に同作のエデュテイメントプロデューサーを務めることにもなった小学校教諭の正頭英和氏からの提案だった。
「(『桃鉄』生みの親である)さくまあきら先生からも、『桃鉄で日本の地理を覚えた人も多いので、子どもたちのために何か役立つことができないか』と以前から話があったのもあり、提案を機に『では、1回やってみよう』と話が進んだ」という。
ベースとなっているのは、2020年発売のNintendo Switch用ゲームソフト「桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜」だ。同作は「千駄ヶ谷」駅の「新国立競技場」や、「ひたちなか」駅の「ネモフィラの丘」といった令和ならではの新駅や新物件のほか、その土地にちなんだ歴史ヒーローや名産怪獣(各地域の特産品や名物をモチーフにしている怪獣のこと)なども登場し、オンラインのフレンド対戦に対応。コロナ禍の巣ごもり需要もあり、累計販売本数は400万本を超えている。
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