東急は、従業員制服を16年ぶりにリニューアルする。新しい制服は従業員の安全性と着心地の向上、資源の有効活用などを目的に、11月1日より着用を開始する。性別による貸与の差異や季節限定の制服類を廃止するほか、着用終了する現行の制服は再資源化を目指す。
制服リニューアルの対象となるのは、運転士、車掌、駅係員などの運輸系と、電気、工務、車両などの技術系の現業に従事する従業員。デザイナーの岡義英氏がデザインを担当した。
運輸系の制服は紺色を基調とし、動きやすさを重視したシルエットを追求した。季節で変更していたネクタイやジャケットをオールシーズン利用可能とし、ネクタイは紺とストライプの2種類の選択式に。制帽は官帽とハイバックの2種類で、性別に関係なく選択できる。女性用のキュロットは安全性の観点から廃止した。
技術系の制服は、伝統色のオレンジ色は変更せず、デザインや生地の性能により安全性や機能性を向上させた。
作業時の不快感軽減のため、夏服の脇・背中部をメッシュ素材にするなど、通気性を向上。また、ブルゾン前面には、8インチのタブレット情報端末が入るサイズのポケットを4つ配備した。
鉄道業界初の取り組みとして、伊藤忠商事とレゾナックが共同で行う繊維リサイクルのプロジェクト「ARChemia (アルケミア)」に参画。使用済みの制服(一部)を再資源化する。
そのほか、環境に配慮し未使用の生地や制服を活用してグッズなどにアップサイクルする。新制服デザインの子供用ジャケットと半ズボンを数量限定で販売するほか、未使用のシャツやネクタイなど一部アイテムを「鉄道お宝市」で扱うという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
西九州新幹線開業、北陸新幹線敦賀延伸の開業時期が近づいている。そこで今回は、新幹線基本計画路線の現在の動きをまとめてみた。新幹線の構想は各県にあるが、計画は「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」として告示されている。これと費用便益比、各地のロビー活動の現状などから、今後を占ってみたい。
利用されない指定席券売機 やっぱり「駅の窓口廃止」は間違っている
インターネット予約のおかげで、新幹線の移動はとても便利になった。交通系ICカードと予約情報をひも付ければきっぷは不要。しかし便利なのは移動が新幹線で完結する場合だけで、在来線を乗り継いだり、一筆書き経路では窓口がないとお手上げだ。ところがその窓口が激減している。
JRの「EXサービス」と「えきねっと」 どこで“差”が付いたのか
同じJRグループのサービスでも、「使いやすい」といわれる「EXサービス」と、「使いにくい」と言われ続ける「えきねっと」。その差はどこにあるのか……。
東京で隣の駅が「近すぎる」路線が存在するワケ
東京駅と有楽町駅、日暮里と西日暮里駅のように、都会には、駅間距離が短い場所がある。なぜ、そのような駅の設置の仕方をしたのだろうか。その理由は……。



