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約12万円の「PS5 Pro」 ゲーム体験は今後"高級化"していくのかエンタメ×ビジネスを科学する(3/3 ページ)

ソニー・インタラクティブエンターテインメント(SIE)が「PlayStation 5 Pro」(PS5 Pro)を9月11日に発表した。希望小売価格は11万9980円だ。

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今後のゲーム体験はどうなるのか?

 ゲーム体験の高級化が進むという見方は間違いではないが正解でもない。高級なゲーム体験はあくまで選択肢の一つとして加わるのであって、個々人がより適した選択をできるようになるということだ。

 ゲームのライト層は、持っているスマートフォンや家庭要ゲーム機を選択し、より高レベルのゲーム体験を求めるコア層がPS5 ProやゲーミングPCのような高価格帯ハードを選択するようになる。

 既に日本でも30万円以上のゲーミングPCを選択する「より高レベルの体験を求める層」が増えつつある。ここにゲームに特化した場合のコストパフォーマンスが高いPS5 Proが加わることで、コア層の選択肢が増え、高レベルの体験を得られやすくなる。

 ゲームの「入口」機能を担い、ゲーム人口拡大に多大な影響を及ぼしてきた任天堂も、今年度中に次世代機を発表する予定としている。ゲームは娯楽として一般化した一方、ライト層からコア層までニーズは多様化している。ゲーム機メーカーはそんな多様化した消費者に適切な選択肢を提供できるかが、成長のカギを握るのではないだろうか。

著者プロフィール:滑 健作(なめら・けんさく)

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 株式会社野村総合研究所にて情報通信産業・サービス産業・コンテンツ産業を対象とした事業戦略・マーケティング戦略立案および実行支援に従事。

 またプロスポーツ・漫画・アニメ・ゲーム・映画など各種エンタテイメント産業に関する講演実績を持つ。

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