近年、海外における日本のレトロゲーム需要が高まっている。越境ECプラットフォームを提供するBEENOS(東京都品川区)の購買データによると、海外から最も購入されているゲームソフトタイトルは『ポケットモンスター 金・銀』(以下、ポケモン金銀)だという。
同社の購買データによると、ポケモン金銀は2021年から4年連続で最も購入されている人気作品だ。販売数は2019年から11.6倍に増加しているという。なお他のポケモンシリーズも同様に人気であり、2024年上半期の人気ゲームソフトランキングでは、上位5位中3つをポケモンシリーズが占めている。
こうした人気の背景について、BEENOSのグループ企業であるBeeCruise(東京都品川区)の岩本夏鈴マネジャーは円安の影響もあるとしつつ、「投資目的やコレクター需要も高まっている」と指摘する。
「訪日客が熱心にレトロゲームを買い求めているように、日本で販売されたレトロゲームをオンラインで探し求める人も増えています」(岩本氏)
ポケモン金銀を購入する属性で最も多いのは30代男性で、次に20代男性が多い。国籍を見ると米国、欧州からの購入が増えている。岩本氏は「子どものころにポケモン金銀で遊んでいた世代であり、日本のゲームやアニメに親しむ若い世代が購入のメイン層となっている」と分析する。海外現地ではもはや売っていない懐かしのゲームソフトを、越境ECで買い求める動きがあるようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
日本の「知育菓子」外国人になぜ人気? 「3倍の値段」でも売れるワケ
インバウンド需要が盛り上がる中、外国人の定番土産となっている日本の菓子。そうした中、SNSを中心に“知育菓子(DIY Candy For Kids)”と呼ばれるジャンルが海外でたびたび話題になっていることをご存じだろうか。
「うどんみたいな布団」が突如爆売れ、Xで16万いいね 「売れたらラッキーくらいに思ってた」と担当者
Xで「万バズ」となった「うどん状の布団」。一体どのような商品なのか。
なぜ、キットカットは日本だけ「40種類」もあるのか? 爆買いされるのに「外国人ウケ」は決して狙わないワケ
インバウンドに大人気なあのお菓子。商品開発の裏側は。
インバウンド殺到の渋谷ドンキ 「月に1億円」売れるお菓子とは?
東京都で最も訪日客が訪れる街、渋谷のドン・キホーテでは何が一番人気なのか? インバウンド需要の最前線を取材した。
インバウンドに沸く渋谷ドンキ 「深夜帯」は一人勝ち状態に?
多額の“外貨”を稼ぎ出す、渋谷ドンキの戦術はいかに。運営会社に取材した。



