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PayPayはなぜ「当たり!」だけに頼らないのか? QRコード決済を超えた、意外な一手「ポイント経済圏」定点観測(5/5 ページ)

PayPayカードがキャンペーンのDXにチカラを入れている。その背景には、何があるのか。PayPayには戦略的な意図があって……。

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デジタル時代のクレカ戦略

 クレカ業界において、リアルタイム処理やアプリ連携は、もはや付加価値ではない。顧客満足度を左右する重要な要素となりつつある。

 しかし、既存のカードは必ずしもアプリを前提としていない。ここにPayPayカードの独自性がある。確かに、PayPayカードも約3割はアプリと連携していないが、その大半は休眠会員だ。「アクティブな会員のほとんどがPayPayと連携している」と大島氏は強調する。これが同社の強みとなっている。


PayPayカード 執行役員 マーケティング本部長の大島薫氏

 今後の展開について、大島氏は「加盟店ごとのクーポンなどのキャンペーンを、カードでも取り組んでいく」と語る。PayPayでは各加盟店と連携し、店舗ごとにクーポンを発行するなどのキャンペーンが効果を発揮している。同様のキャンペーンをクレカでも実現していく形だ。アプリとカードの連携を生かした、よりきめ細かいサービスの提供を視野に入れている。


PayPay登録ユーザー数は6500万人を突破した

 PayPayカードの躍進は、単に6500万ユーザーを持つPayPayの誘導力だけではない。DXの進み具合がクレカの競争力を左右する時代に入ったのだ。

筆者プロフィール:斎藤健二

金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。


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