連載
なぜホームセンターは「大都市の駅前」に進出するのか カインズやコーナンが“おしゃれ店舗”に変身するワケ:スピン経済の歩き方(2/8 ページ)
人口減少が深刻な日本だが、ホームセンターの数は増えている。プレーヤーが増える中、各社が生き残る道は……。
「カインズ」が大阪市内に初出店
「ガーデンズうめきた」オープン2日前の9月4日、大阪の「あべのハルカス」に併設している商業施設「and」の1〜2階に「カインズ」が開業しているのだ。
ちなみに「and」はインテリア雑貨やセレクトショップなども入る、いわゆるファッションビルだ。当然こちらのカインズも工具や農具を取りそろえる郊外のホームセンター的な趣ではなく、生活雑貨やインテリア、ガーデニング用品に重きを置いている。
カインズは2023年6月29日、東京・新宿駅に隣接している「ハンズ新宿店」の中に初の都市型店舗「カインズ ハンズ新宿店」をオープンしている。そういう「都市型カインズ」がついに大阪中心部にも進出してきたというワケだ。
ただ、先ほどのコーナン的な「おしゃれ路線」もカインズはかなり前から力を入れている。2018年にライフスタイルDIYショップ「Style Factory(スタイルファクトリー)」という新業態を立ち上げているのだ。
1号店の「Style Factoryららぽーと名古屋みなとアクルス店」は9月1日に閉店してしまったが、今も東京・神奈川の「ららぽーと」などで4店舗を営業している。
このように「ガーデニング」「ライフスタイル」を全面に打ち出した「おしゃれ店舗」で大都市に進出する動きは、実は他のホームセンターでも近年よく見られる。その代表は2022年11月、恵比寿ガーデンプレイスにオープンした「DCM DIY place」である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「47都道府県ピンバッジ」が人気 なぜ「群馬県」が断トツに売れたのか
地図を扱うゼンリンが都道府県のカタチをしたピンバッジを販売したところ、想定以上に売れている。47種類を販売して、どの都道府県が最も売れたのか。トップは……。 - 「有名チェーン店」が店を出す駅、出さない駅を可視化してみた
駅のまわりにどんなカフェチェーンがあるのか。「路線図風に表したらわかりやすいかも」と思い、可視化してみました。 - しまむらのスリッパは「ありふれていた」のに、なぜ100万足を突破したのか
しまむらがPB商品として発売している「FIBER DRY(ファイバードライ)さらっとドライスリッパ」が、100万足の販売を達成した。発売直後は泣かず飛ばずだったのに、なぜ好調なのか。 - ワークマンの「高機能シャツ」ほぼ完売の店舗も 「人気の理由」を聞いた
ワークマンは、高機能シャツの新商品「汚れが落ちやすいオックスシャツ」「アクトライトストレッチ長袖シャツ」を発売した。