半年で来場17万人 36年ぶりに復活したエビスの施設、人気の秘密は?:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
36年ぶりに復活した「エビスビールの体験施設」が盛り上がっている。目標の来場者数「20万人」はほぼ達成する見込みで、有料のツアーも予約がなかなかとれない状況が続いている。人気の秘密は……。
1890年、1988年、2024年――。この3つの年に起きた“ある共通点”は何か?
「いきなりそんなことを聞かれても、分かんないよ」と思われたかもしれないが、ビールの話である。1890年に「恵比寿ビール」(当時:日本麦酒醸造会社、現:サッポロビール)が誕生して、その後、ビールをつくっていた地名が「恵比寿」になったという歴史がある。
100年ほどそこでビールをつくり続けてきたわけだが、需要がどんどん増えていき、やがて工場が手狭になる。都市部にあったのでスペースを広げることが難しく、物流や環境面での問題もあったことから、1988年に工場を閉鎖した。
跡地に「恵比寿ガーデンプレイス」が開業し、周辺にはオシャレなお店が次々にオープン。住みたい街ランキングの上位にランクインするなど、人気エリアとしてにぎわっているわけだが、2024年4月、36年ぶりに再びビールをつくることになったのだ。もちろん、「エビスビール」である。
施設名は「YEBISU BREWERY TOKYO(エビス ブルワリー トウキョウ)」。このことは大手メディアが取り上げていたので、「知ってるよ。建物の中で歴史を紹介していたり、ビールを提供したりしているんでしょ」などと感じられたかもしれないが、その通りである。
広さは地下の製造フロアを含めて、延べ2544平方メートル。天井が高いので、訪れた人の多くは「広いなあ」という印象を受けるはず。その広々とした空間を「過去」「現在」「未来」に設定して、それぞれのテーマで来場者を楽しませようとしているのだ。
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