なぜビッグマックの価格は「450円→480円」に上がったのか:『ビッグマックと弱い円ができるまで』(1/2 ページ)
ビックマックが450円から480円に値上げした。そもそもビッグマックの値段はどのように決まって、なぜ値上げしたのか。
この記事は『ビッグマックと弱い円ができるまで』(著・佐々木融/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
日本マクドナルドは2024年1月、メニュー全体の約3割の商品について、価格を10〜30円値上げすると発表した。人気バーガーの「ビッグマック」も450円から480円になったわけだが、マネオくんは、今回の値上げについて考えていた。そこで博士に質問してみた。
マネオ: バーガー博士、最近ビッグマックがまた値上げされたみたいですね。1個450円だったのに480円に値上がりしました。そもそもビッグマックの値段はどうやって決まっていて、なぜ値上げされたのでしょうか?
バーガー博士: マクドナルドという会社が、ビッグマックをつくって、マネオくんの手に渡るまでには色々お金がかかるのだよ。ビッグマックの値段は、お店でビッグマックを提供するためにかかったお金に、マクドナルドという会社の利益を足した金額になるんだ。最近、いろいろなものが値上がりしたから、ビッグマックも値上がりしたんだね。
ビッグマックをつくるためには、パンとハンバーグ、チーズ、ピクルス、たまねぎ、レタスなどが必要なので、これらの材料を買うお金が必要となる。この他、ハンバーグを焼く機械なども、電気代やガス代がかかる。また、マクドナルドで働く人に払うお給料もかかる。
お店で働いてビッグマックをつくってくれたり、レジで渡してくれる人の他にも、本部のオフィスで国内や海外の生産者と連絡をとって肉や野菜を大量に購入する人や、どこにお店を出すかなどの計画をする人のお給料も払う必要がある。働く人に支払う給料のことを「人件費」と言う。
この他に、マクドナルドのお店が建っている場所の土地を借りるための家賃とか、お店を建てるために大工さんに支払う給料も必要。もちろん、マクドナルドという会社のもうけ(利益)も必要。
後で説明するが、マクドナルドは株式会社だから、投資家(株主)が出資(お金を提供すること)をしてビジネスを行っている会社。その出資をしている投資家(株主)に儲け(利益)の一部を渡す必要もある。この株主に渡す利益の一部を「配当」と言う。
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