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日本は“無防備”か 選挙で「ディープフェイク」はこう使われる:AI×社会の交差点(3/6 ページ)
今年は世界中で重要な選挙が相次ぐ「選挙イヤー」である。注目されているのは、生成AI技術の進展による選挙戦術の変化だ。
パキスタン:収監中の元首相が復活
2024年2月に行われたパキスタン総選挙では、汚職の罪で2023年8月から収監中のイムラン・カーン元首相の声をAIで再現した「勝利演説」が拡散され、支持者を熱狂させた。
カーン氏の政党であるパキスタン正義運動(PTI)は、獄中からのメモを基にAIで音声を合成し、過去の写真や映像と組み合わせて演説ビデオを作成。これをソーシャルメディアで公開し、140万回以上の視聴を記録した。
このような技術の活用は、選挙活動に制約がある状況下でも政治家が有権者に訴える手段として評価する声がある一方で、収監中の政治家の発言をAIで再現することの倫理的問題や、選挙の公平性への影響も指摘されている。
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