やっぱり、日本のビッグマックは海外と比べて「安い」のか:『ビッグマックと弱い円ができるまで』(1/2 ページ)
外国為替の影響で、ビッグマックの価格は日本より米国のほうがずっと高い。では、他の国と比べても日本のビッグマックは安いのか?
この記事は『ビッグマックと弱い円ができるまで』(著・佐々木融/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
米国でビッグマックを注文すると、日本円に換算すると850円もする。一方の日本は480円。だいたい同じサイズで、味もほとんど変わらないのに、なぜ米国のビッグマックは日本の1.8倍も高いのか。
答えは円と米ドルの交換レート。ニュースなどで「米ドル/円相場」という言葉を聞いたことがあると思うが、米ドルが高く、円が弱くなっているので、米国のビッグマックは高くなっているのだ。
マネオ: バーガー博士、ビッグマックの価格が日本より米国の方がずっと高いのは分かったけど、他の国と比べても日本のビッグマックは安いのですか?
バーガー博士: 世界の中では日本のビッグマックはかなり安い方になっていて、主要な国の中では下から数えて11番目。だいたい中国と同じくらいだね。
世界中のビッグマックの価格は、『エコノミスト』という英国のビジネス雑誌が、毎年2回、約50カ国・地域の価格を調査・比較してくれている。この調査の範囲内で、ビッグマックが最も高いのはスイス。
スイスではビッグマックの価格が7.10スイス・フランで、今のスイス・フランと円の交換レートは1スイス・フラン=170円くらいなので、スイスのビッグマックの値段を円に換算してみると170円×7.10スイス・フラン=1207円もする。これはセットの価格ではなく、ビッグマック1つの価格。実に日本のビッグマックの2.5倍もする。
次に高いのはウルグアイで、その次がノルウェー。ノルウェーではビッグマックの価格が74ノルウェー・クローネで、今のノルウェー・クローネと円の交換レートは1ノルウェー・クローネ=14円くらい。したがって、ノルウェーのビッグマックの価格を円に換算してみると14円×74ノルウェー・クローネで1036円となる。
その次に高いのが、米国、英国、ユーロ圏、カナダなどで、概ね同じくらいの価格。つまり、日本円に換算するとだいたい800〜900円前後。
調査対象の国・地域の中で真ん中より少し下くらいに位置するのが、お隣の韓国。韓国のビッグマックの価格を円に換算すると600円くらいなので、日本の価格より25%くらい割高になっている。日本の順番は下から数えて11番目で、中国よりも少し下の水準となっている。
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