痛烈な「ダメ出し」大歓迎! アプリ会員1500万人の口コミは、ドンキをどう変える?(5/5 ページ)
商品改良や店舗改善において、「顧客の声を聞く」ことは重要だ。ドン・キホーテなどを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、2023年11月から公式アプリ「majica(マジカ)」に新しい口コミ機能「マジボイス」を搭載。1500万人のアプリ会員から、商品に対する声を収集している。
マジボイスの弱点
マジボイスはサービス開始から想定以上の評価やコメントが集まっているが、これまでキャンペーンはほとんど行っていない。majica実装当初に、認知拡大のため「コメントを書いたらポイントプレゼント」というキャンペーンを2回実施したのみだ。「キャンペーンをやりすぎると、インセンティブ欲しさにとりあえず書くといったような雑な評価やコメントが増えてしまいます。コメントの質を落とさないため、今後もキャンペーンで声を買うようなことはしない考えです」(宮本氏)
マジボイスの課題について、宮本氏は評価やコメントの集まりに偏りがあることを挙げる。購入頻度が高い食品や日用品には評価が多く集まる一方、そこまで購入頻度が高くないアパレルや高価格帯の家電などはまだまだ少ないのが現状だ。アパレルや家電の商品担当者からは「コメントをもっと集めてほしい」と要望されているといい、こうした現状を打開する解決策を考案中だという。
マジボイスの将来像について、宮本氏は何かの購入を検討している時、その商品を調べるツールの1つになりたいと考えている。「商品の評価を調べるとき、多くの人がAmazonのレビューを見ると思います。そこに肩を並べられるよう信頼度を高め、いつかは欲しいものができた時にマジボイスで調べるのが当たり前という状況を作りたいです」(宮本氏)。顧客と現場の声を重視するPPIHが生んだ、口コミサービス「マジボイス」の今後に注目だ。
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