「G-SHOCK Tシャツ」3時間で完売 カシオ、”色落ちにタフな服”開発しました:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
カシオ計算機が「G-SHOCK」のTシャツを販売したところ、3時間で完売した。製品の世界観が詰まったTシャツというが、どのような特徴があるのか。プロジェクトメンバーに話を聞いたところ……。
どんな衣類であっても、ずっと使用していると“寿命”がくるものである。例えば、Tシャツ。長く使っていると、首回りがヨレたり、黄ばみが取れなくなったり、穴が開いてしまったり。
着れば着るほど、劣化のスピードが速くなるわけだが、“色褪(あ)せに強い”黒のTシャツが登場した。商品名は「GXFAB」。耳にしたことも目にしたこともない人が多いと思うので「ん? どこの会社がつくっているの?」と思われたかもしれないが、カシオ計算機(東京都渋谷区)である。
カシオといえば、電子ピアノ、電卓、時計などを想像する人が多いかもしれないが、今回のTシャツは「G-SHOCK」のスピンアウト商品になる。同社のECサイトで販売したところ、大々的にPRしていないにもかかわらず、3時間で完売したのだ(ロングTシャツはその数時間後に完売)。
この商品を開発するにあたって、4年前にプロジェクトチームを結成した。このとき、決まっていたのは「G-SHOCKの開発思想を受け継いだモノをつくる」ことだけ。具体的にどんな商品をつくるのかは決まっていなかったので、ふわっとしたカタチでスタートした。
ところで、G-SHOCKの開発思想とは何か。商品が登場したのは、1983年のこと。当時、腕時計といえば落としてはいけないデリケートなモノだったが、開発担当者がこのようなことを考えた。「落としても壊れない丈夫な時計をつくれないか」と。
試作機をつくって、研究開発センターの3階の窓から、何度も何度も落下させる。壊れ方などを分析することで、衝撃を和らげる素材と硬い材質のフレームを組み合わせればいいかも、といったことが分かってきた。
その後も、あれこれ頭と手を動かすことによって、商品が完成。「タフネス」(強さや頑丈などの意味)という言葉をコンセプトに掲げ、これまで累計1億5000万個以上を販売しているのだ。
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