コラム
「G-SHOCK Tシャツ」3時間で完売 カシオ、”色落ちにタフな服”開発しました:週末に「へえ」な話(4/4 ページ)
カシオ計算機が「G-SHOCK」のTシャツを販売したところ、3時間で完売した。製品の世界観が詰まったTシャツというが、どのような特徴があるのか。プロジェクトメンバーに話を聞いたところ……。
タフ作業が続きそう
G-SHOCKのTシャツを開発するにあたって、最も苦労したことは何か。試験を何度も繰り返したことかな? と思っていたらそうではなく、商品の世界観をどのようにして伝えたらいいのか――。このことに頭を悩ませていたようだ。
他社の事例をみると、自社の強みなどを生かして、アパレルに参入しているケースがある。例えば、サッポロビールはビールをつくるときの副産物(麦汁を搾ったあとに派生するモルトフィードや、ホップの収穫時に出る茎や葉など)からデニムを開発した。釣り具メーカーのDAIWAはカーボンの技術を生かして、耐久性と軽量をウリにした傘を完成させている。
ほかにも事例がたくさんある一方で、失敗したケースも少なくない。高級ブランドがトイレ用品を扱うことで、多くのファンが首をかしげたことも。目の前にある「もうかりそうな話」につい手を出してしまって、ブランドの価値を下げてしまうことがある。
このように考えると、Tシャツの「次」にどんな商品を開発するのかが気になるところである。「踏んでも潰れないタフなトイレットペーパー」や「100年使える靴下」などが登場すれば、話題になるかもしれないが、G-SHOCKファンの頭の中は「もやもや」しそうである。
そうならないためにも、商品の世界観をブレずに開発することは欠かせない。プロジェクトチームのメンバーはこれからも、“タフ”な作業が続きそうである。
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