著者プロフィール:金森努(かなもり・つとむ)
有限会社金森マーケティング事務所 マーケティングコンサルタント・講師
金沢工業大学KIT虎ノ門大学院、グロービス経営大学院大学の客員准教授を歴任。
2005年より青山学院大学経済学部非常勤講師。
コメダ珈琲店を手掛けるコメダは、和の雰囲気漂う業態「おかげ庵」をわずか14店舗だけ展開している。既にブランド認知が高いコメダ珈琲店が、なぜこのような新業態に挑戦しているのか。その背景と意図について考えてみたい。
「おかげ庵」の戦略
コメダ珈琲店は、全国に1004店舗(2024年2月末時点)を展開する有名カフェブランドだ。シロノワールやモーニングといった看板メニューで知られるほか、フードメニューの量が多いとしてSNSでは度々話題になるなど、親しまれている。
おかげ庵は、そんなコメダ珈琲店の新たな挑戦の一つである。和テイストの落ち着いた空間で、抹茶やスイーツ、そして自分で焼くことができるお団子といった、コメダ珈琲店の既存店舗では味わえないメニューを提供している。
一見するとコメダ珈琲店の従来のイメージとは異なるように思えるが、なぜこのような業態を展開しているのだろうか。
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