ライバルはステーキハウス? ロピア、2025年春に新業態 大手スーパーの飲食事業参入の狙いは(1/2 ページ)
大手ディスカウントスーパー「ロピア」を展開する「OICグループ」(川崎市)が、ある異業種との提携を発表した。居酒屋や焼き鳥店はおろか、ステーキハウスをも脅かすかもしれない「驚きの新業態」が生まれる計画だという。果たしてその新業態とは――。
大手ディスカウントスーパー「ロピア」を展開する「OICグループ」(川崎市)が、ある異業種との提携を発表した。居酒屋や焼き鳥店はおろか、ステーキハウスをも脅かすかもしれない「驚きの新業態」が生まれる計画だという。果たしてその新業態とは――。
著者紹介:若杉優貴(わかすぎ ゆうき)/都市商業研究所
都市商業ライター。大分県別府市出身。
熊本大学・広島大学大学院を経て、久留米大学大学院在籍時にまちづくり・商業研究団体「都市商業研究所」に参画。
大型店や商店街でのトレンドを中心に、台湾・アニメ・アイドルなど多様な分野での執筆を行いつつ2021年に博士学位取得。専攻は商業地理学、趣味は地方百貨店と商店街めぐり。
アイコンの似顔絵は歌手・アーティストの三原海さんに描いていただきました。
全国に店舗網を広げるロピア、次のターゲットは……?
ロピアは1971年に神奈川県藤沢市で創業。現在は川崎市幸区に本社を置き、首都圏を中心にディスカウントスーパー「食生活 ロピア」「ユータカラヤ」を展開している。
首都圏外では馴染みがないという人も少なくないかもしれないが、2020年には関西地方に、2022年には東海地方に、2023年には東北・九州・台湾に進出するなど、徐々に展開地域を拡大。さらに、2023年にはローカルスーパー「アキダイ」(東京都練馬区)を傘下に収めたほか、2024年はイトーヨーカドーの大量閉店にあわせて新たに大型ショッピングセンター業態「CiiNA CiiNA」(シーナシーナ)を立ち上げるとともに北海道や東北・信越地方などの複数のイトーヨーカドー跡への出店を発表。
さらに10月にはOICグループが有名洋菓子店「トシ・ヨロイヅカ」やカカオ農園を運営する「サンセリーテ」(東京都中央区)、土産品・贈答品としても人気の北海道産ハム・ソーセージを製造する「北海道千歳ハム」(北海道千歳市)を相次いで傘下に収めるなど、その勢いはとどまるところを知らない。
そんなロピアと新たに手を組むことを発表したのは、なんと「バーベキュー場」を運営する会社だ。
今年、ロピアを運営するOICグループが51%を出資するかたちで子会社化した「タイシステム」(新潟県津南町)は都市型バーベキュー場「デジキューBBQテラス」や、イベント会場や公園などのバーベキュー場の管理・運営などをおこなっている。都民ならば「アクアシティお台場」、横浜市民ならば「相鉄ジョイナスの屋上」、大阪市民ならば「天王寺公園」(てんしば)にあるバーベキュー場を運営している企業だといえば、どういう業態なのかピンと来るかもしれない。
ロピアを展開するOICグループによると、タイシステムのBBQ事業は「『皆でわいわい楽しむ』場」をコンセプトとしており、「ロピア」が掲げる経営理念「食のテーマパーク」と親和性が高いため、両社間によるシナジーが期待できるため提携するに至ったという。
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