くら寿司「空回り」か? 万博キャンペーンで痛感した「温度差」(1/2 ページ)
くら寿司は、来年4月から開催される「大阪・関西万博」(以下、万博)の開催に先立ち、来年2月7日から全国550店舗において、万博向けに開発した特別メニューを提供する企画「味の万国博覧会」を実施する。万博に向け準備を進めるくら寿司だが、田中信副社長は「課題もある」と話す。
くら寿司は、来年4月から開催される「大阪・関西万博」(以下、万博)の開催に先立ち、来年2月7日から全国550店舗において、万博向けに開発した特別メニューを提供する企画「味の万国博覧会」を実施する。万博に向け準備を進めるくら寿司だが、田中信副社長は「課題もある」と話す。
味の万国博覧会では、1店舗につき特別メニューを1種類ずつ提供することで、複数の店舗への来店を促す狙いがある。特別メニューはおかず系やデザート系の他、ヴィーガンに対応したものも用意した。店舗や公式Webサイトにおいて、全メニューのアレルギー表記も用意する。価格は現在調整中だが、70種類全て統一した価格にする予定だという。
くら寿司の岡本浩之氏(取締役広告宣伝・IR本部長)によると、当初は、世界各国の名物料理から着想した寿司を特別メニューとして開発していた。約半年をかけて161カ国分の寿司を考案しほぼ完成したものの、似通ったメニューが多いとの理由から急きょ計画を変更。各国の代表的な料理を再現したメニューの開発へと方向転換した。
カメルーン共和国で日常的に食べられているサバを使った料理「マケロ」や、ドミニカ共和国の魚料理「ぺスカド・コン・ココ」など24カ国のメニューは、開発に当たり各国の大使館と連携。メニューの選定やレシピの提供、試食などのべ数百回のやりとりを経て、商品化が実現したという。くら寿司の岡本浩之氏(取締役広告宣伝・IR本部長)は「各国の料理をくら寿司流にアレンジするのではなく、できる限り現地の味を再現することにこだわった」と説明する。
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