「未来のレモンサワー」売れ続けるのは、なぜ? 成功のカギは3つの“流れ”にあった:全国展開の予定は(4/4 ページ)
本物のレモンスライスが入っていると話題の「未来のレモンサワー」。アサヒビールの担当者に、開発のきっかけや今後の展開を聞いた。
約2000セットが2週間で完売
未来のレモンサワーはこうして生まれたわけだが、発売前の2023年5月にアサヒビールのECサイトで試験的に販売した。6缶1セット1980円で販売し、約2000セットが2週間で完売した。
その後販売体制を整え、2024年6月に首都圏・関信越エリアに絞って販売すると、売り切れる店舗が続出。8月、再び同エリアで展開すると、「五感で楽しめるレモンサワー」「浮き上がるレモンが衝撃的で、香りも良く、おいしい」など、好評を得た。
直近では11月19日から首都圏・関信越エリアで扱うほか、12月17日からは東海・北陸・近畿の2府11県でも、初めて販売する。
「高価」なのに、なぜ売れているのか
未来のレモンサワーの価格は1缶298円と、一般的な缶チューハイと比較すると高い。それでも売り切れが続出する理由として、山田氏は「チューハイの価値基準をフレーバー展開やアルコール度数、果汁割合といったものから、本物の果物が入っているか・入っていないかといった点にシフトでき、それを体験した人に『良いものだ』と受け取ってもらえた点が要因ではないか」と分析している。
本物のレモンが入っている、五感で楽しめる点に対してSNSなどを通じて関心を持ってもらい、発売前に行った試飲イベントで顧客が実際に価値を体験。発売後に店頭で手に取ってもらう「話題化」→「体験」→「購入」の流れがつくれた点も良かったとのことだ。
今後については、12月に初めて販売するエリアでの反応をしっかり見つつ、全国展開に向けて製造ラインの確保や増強といった課題感やブラッシュアップすべきポイントを見極めたいとしている。フタを開けるとレモンが浮かび上がるように、未来のレモンサワーの売り上げがどこまで伸びるのか、全国展開の成否とともに注目が集まる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
えっ、売上比率はたった「1%」? それでもビールのミニ缶が40年も愛される理由
缶ビールのサイズを見ると、ミニ缶と呼ばれている135mlがある。「一番搾り」の内訳を見ると、売り上げ比率は1%ほど。あまり売れていないのに、なぜ販売を続けるのか。キリンビールの担当者に聞いた。
ウイスキー蒸溜所「1万円ツアー」が盛況 サントリーが強気の値付けでも、満席が続く理由
サントリーのウイスキー蒸溜所が盛況である。大阪の山崎と山梨の白州にそれぞれ蒸溜所があるが、いずれも来客数が増えている。その理由を取材したところ、気になるツアーが盛り上がっているという。それは……。
タコハイって何味? サントリーの謎めいた商品が爆売れした背景
サントリーが3月に発売した「タコハイ」が好調だ。しかしながら、タコハイとは何か知らない人も多いはず。それなのにテレビCMでは、結局どんな飲みものなのか明かさない手法を採用した。結局、どんな商品なのか。そして、なぜ売れたのか。
「サントリー生ビール」が売れている ヒットの背景に“違和感”あり
4月に登場した「サントリー生ビール」が売れている。その要因として、味わいやマーケティングなどが挙げられるだろうが、筆者は「パッケージデザイン」が気になった。どういうことかというと……。


