AI検索「SearchGPT」リニューアル Google検索いよいよ不要に……?:その悩み、生成AIが解決(2/2 ページ)
OpenAIが実施したイベント「12 Days of OpenAI」のなかで、検索機能「ChatGPT search」のアップデートが発表された。10月末に新しい検索機能がリリースされてからわずか1か月半でのスピーディーな改善だが、どこが変わったのだろうか。いよいよGoogle検索は不要になるのだろうか――。
動画検索もしやすくなった
今回のアップデートでは、スマホの地図アプリとの統合も発表された。デモでは、飲食店の検索時に「Map」「List」のタブが表示され、ChatGPTアプリ内で地図を見たり、そこからマップアプリを開いたりする様子を公開している。
ただし、日本国内の飲食店や観光地を検索した場合、現時点ではこのような表示はされず、回答内のGoogleアイコンをタップすると地図が開く形式となっている。日本でもデモと同様の表示が適用されるようになるのかは明確になっていないが、利便性の高そうな機能だけに今後に期待したい。
このほかには、回答に動画が表示され、そのまま再生できる仕様も追加された。GoogleのGeminiは以前から回答にYouTube動画を表示できたが、同様のことが可能になった形だ。
動画コンテンツが増え、テキストの情報と動画の両方から情報収集したいケースは増えているので、これもありがたい機能だ。
いよいよ、Google検索は不要になるのか?
今回のアップデートで当初の使いづらさが解消され、多くのケースでGoogle検索との併用をすることなく、ChatGPTの検索機能だけで完結できるようになった。
ただし、特定の期間内に更新された情報だけを探したり、ファイル形式を指定したりといった細かい条件を指定した検索については、従来どおりGoogle検索の「高度な検索オプション」などを利用したほうが効率的なケースもある。そのため、今後もGoogle検索が完全に不要になることはないだろう。
Google検索にも一定のニーズを残しつつ、日常で優先して使うツールについては、ChatGPTをはじめとしたAI検索に置き換わっていくことになりそうだ。
これまでは、「とりあえずGoogle検索を行い、それで見つからない場合にChatGPTに質問する」という流れで両者を利用していたユーザーが多かったのではないだろうか。今後はこの流れが逆になり、「まずChatGPTに質問し、より詳細な検索が必要だと感じた場合にGoogle検索に移動する」という使い方が増えていきそうだ。
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