ニュース
冬でも売れる、ドンキの「置くだけエアコン」 1年中好調な背景に4つの改良点(2/2 ページ)
ドン・キホーテが、2021年5月に発売した「どこでも置くだけエアコン」(店舗上限価格4万3780円)が好調だ。新機能を追加した2024年モデルの販売台数は1万6000台(2024年4〜9月)を突破し、売り上げは予算比122.0%となった。開発を担当した今井潤氏(PB企画開発部)に改良の背景や、次期モデルの計画を聞いた。
2025年モデルの改良予定は?
約4万円とドン・キホーテでは高価格商品でありながら、好調な売れ行きを維持する置くだけエアコン。地域別で見ると、北海道での売れ行きが特に好調だという。今井氏は「北海道はもともと全ての部屋にエアコンを設置する文化が無い地域です。しかし、昨年の猛暑により、エアコンが必要になったお客さまが多かったのだと思われます。設置工事が不要で手軽にすぐ使える利便性も支持される要因ではないでしょうか」と分析する。
購入者からは評価の声が聞かれる一方、「静音性を高めてほしい」「風量の強弱をもっと付けてほしい」といった声も寄せられているという。こうした要望については、2025年モデルで改善予定だ。「弊社はディスカウントストアですので購入しやすい価格にする必要があります。スペック的には冷暖房・除湿・送風機能で十分だと考えていますので、改善箇所はなるべく価格を抑えつつ実施していきます」(今井氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
累計2億円売れたドンキの“固すぎる”Tシャツ 社内から反対も、開発者が「いける」と判断したワケ
ドンキの“固すぎる”Tシャツが好調だ。2023年11月に発売した「エレファントTシャツ」は、生産の遅れから当初は苦戦していたものの、今年に入って消費者の認知が少しずつ拡大。累計売り上げは2億円を突破した。
痛烈な「ダメ出し」大歓迎! アプリ会員1500万人の口コミは、ドンキをどう変える?
商品改良や店舗改善において、「顧客の声を聞く」ことは重要だ。ドン・キホーテなどを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、2023年11月から公式アプリ「majica(マジカ)」に新しい口コミ機能「マジボイス」を搭載。1500万人のアプリ会員から、商品に対する声を収集している。
まさかの大コケ!? ドンキの偏愛すぎる「おつまみセット」が1カ月で終売したワケ
ドン・キホーテが2023年10月に立ち上げた弁当・総菜の新ブランド「偏愛めし」。コンセプトは「みんなの75点より、誰かの120点」で、開発担当者の食に対する個人的なこだわりを強く反映しているが、「誰かの120点」を追求するあまり、思わぬ大コケ商品が生まれることもあるという。
「儲けようとは考えてなかった」 ドンキのプロテイン自販機がじわじわ増加中、採算度外視でも設置したワケ
ドン・キホーテが、一部店舗で展開している「プロテイン自販機」が好調だ。売り上げは、通常の自販機の平均より高い金額で推移しているという。スポーツジムに設置されることが多いプロテイン自販機を、なぜドン・キホーテの店内に設置したのか。PPIHの須田海斗氏(ホーム&レジャー商品開発担当)に話を聞いた。

