インタビュー
子ども服“卒業”後も愛される理由は? ファミリアの雑貨が選ばれる秘密(1/4 ページ)
子ども服ブランドで知られるファミリアの雑貨部門が好調だ。背景と戦略を取材したところ……。
子ども服ブランドで知られるファミリア(神戸市)の雑貨部門が好調だ。2024年上半期の売上高は前年同期比で8億円増加し、全体の約6割を占めるまでに成長した。近年は大人向けアイテムへの注目が高まり、新たな顧客層を獲得している。どのような背景と戦略があるのか、話を聞いた。
関西発の"雑貨文化"が全国区に
実は、ファミリアの雑貨への注目は、今に始まったことではない。創業当時から通学用バッグやタオルハンカチなど、子どもの生活に必要な雑貨類を展開しており、特に発祥の地である神戸では、大人の日常生活にファミリアの雑貨が溶け込む文化が根付いている。
「神戸を中心に関西圏では、以前から大人の方にも雑貨は人気だった。近年はその傾向がより顕著になり、大人が使いやすいアイテムの企画が増えている」と同社営業の佐々木あかりさんは説明する。
トートバッグやサブバッグなどは、以前から大人が主な使用者だったという。子ども向けのポシェットを大人が使用するケースも多い。紐(ひも)の長さを調節すれば大人も使えるため、それぞれのライフスタイルに合わせた使い方が広がっている。
「バッグ類はサイズを問わないため、子ども向けといった枠にとらわれることなく、誰もが使いやすいサイズ感で展開してきた」(佐々木さん)
雑貨類で最も人気の高い商品は、タオルハンカチだ。日常的に使いやすく、ちょっとしたギフトにも適していることから、ファミリアのメインアイテムとして定着している。男性からも「ファミリアのチェック柄のみのデザインなら使いやすい」といった声もあり、幅広い層に支持されている。
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