「ペコちゃんmilkyドーナツ」人気の理由は? 計画比2倍の売上を引き出す“ミルキー”の力:不二家の新業態(4/4 ページ)
不二家の新業態「ペコちゃんmilkyドーナツ」が好調だ。2024年9月に1号店をオープンしたところ、12月までの売り上げは計画比の約2倍で推移しているという。ブームの影響で競合が多いドーナツを、どのように売っていくのか。
2025年から本格展開、全国的な出店を目指す
1号店の出店から約4カ月後の2025年1月15日、2号店が有明ガーデン内にオープンした。2号店が入るフードコート「ARIAKE FOOD STAGE(アリアケ フード ステージ)」には、フードコート初出店の「ドミノ・ピザ」や豊洲市場の老舗海鮮丼専門店「大江戸」の新業態「OEDO ARIAKE STYLE(オオエド アリアケ スタイル)」など、話題の店舗が多く出店している。
ペコちゃんmilkyドーナツも、東京初出店ということで注目を集めているようだ。1号店よりも広々した店構えで、店舗内に専用の座席が設けられている。オープンして間もないが、1号店同様に多くの来客があり、好評を得ているという。
今後は全国展開を目指し、将来的にはフランチャイズも視野に入れている。加えて、駅ナカや百貨店などの催事コーナーに期間限定の出店も増やしていく。すでに、東京駅近くの東京ギフトパレットと大阪駅直結の商業施設「ルクア大阪」での出店実績がある。
今後の成長戦略を尋ねると、「購入目的に合わせた商品展開」をあげた。
「当社が長年培ってきたケーキ販売ですと、クリスマスや誕生日などイベント時に購入されることが多いのですが、ドーナツはどちらかというと日常的に食べられている商品です。イベント時には限定商品を発売していますが、ケーキとは購入目的や買われ方が異なるかもしれません。需要を見ながら商品展開や運営を工夫する必要がありそうです」
昨今のドーナツブームについては、「当面は同じような状況が続くのではないか」と見ている。自社の洋菓子店で長く親しまれている実績から、ブームに左右されるのではなく、新業態のドーナツも継続的な人気獲得を狙う。全社の成長戦略としては、ドーナツや飲料水などの新規事業に加え、海外展開も加速させていく方針だ。
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