2015年7月27日以前の記事
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電通・博報堂をサイバーエージェントが猛追? 広告業界を生き残るヒントを探る(2/4 ページ)

インターネット広告の成長など、変化の激しい広告業界で各社が生き残るにはどうすべきか。電通や博報堂、サイバーエージェントとともにその他の業界の代表的企業を見ながら、ヒントを探っていく。

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生き残るには、具体的にどうすべきなのか

 こうした中で勝ち残るには現状のポジションに安住せず「拡大」のベクトルを明確にする必要があります。ベクトルは、次のように整理できます。


出所:筆者作成

 従来は、広告領域が主戦場でした。中でも商品やノウハウ、媒体を拡大していくのは大変です。折込広告やフリーペーパーが主体であった会社が、インターネット広告を事業の柱にするには相当な経営変革が必要だからです。

 しかし、困難であっても広告領域を拡大、もしくは主力商品をシフトしていくことは必須の市場環境です。その上で、上面にあるターゲット拡大をしていかなくてはなりません。

 現状の主軸がどこに位置するかによりますが、地方に特化している広告会社であれば、地元エリアの大手開拓か、その地域以外に支社を出す選択肢などが挙がるでしょう。特定の業種に強みを発揮してきた企業であれば、別の業種にノウハウを転用しないと業績拡大が難しい局面が訪れています。右側面にあるような、事業ドメインを拡大する異業種への参入も多くの可能性を秘めています。

 図にあるような代表的な企業は、広告会社とは一線を画すビジネスモデルやノウハウで高い成長性と収益性を保持しています。この多面的で「立体パズル」のような戦略のうち、自社がどこに向けて舵(かじ)を切るのか、最適な一歩を必ず見出さなくてはなりません。

 ここまで代表例として挙げた企業と、大手広告会社との比較を見ていきます。まず広告会社大手2社の業績推移を紹介しましょう。両社とも売り上げと収益は伸長しているものの、営業利益高は減少傾向です。業界のトップ2社が、大変類似した傾向になっているのが分かります。


電通・博報堂の売り上げ推移

 次に、前出の図に代表例として記した企業を加え、売り上げの成長性と営業利益率、営業利益高を見ていきます。右上のゾーンが成長性、収益性ともに高いゾーンです。大手広告会社3社よりも高いポジションにあることが分かります。


主要各社の成長性と収益性をマッピングすると……

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