「値段そのまま47%増量」ローソン、過去最多の31品 幹部が語った「値下げ」にはない“絶大”な効果(3/3 ページ)
ローソンは2月3日から「盛りすぎチャレンジ」の第4弾を開始する。原材料価格の高騰も課題となる中、同社はなぜ、値下げではなく「内容量を増やす」施策を続けるのか。
原材料高騰の中、なぜ?
ローソンはなぜ、値下げではなく「内容量を増やす」施策を続けるのか。
最大の理由が、消費者からの反響の大きさだ。「盛りすぎチャレンジ」は開始当初から品切れも相次いだ人気施策で、これまでの開催期間中に、来客数は前年の同じ週と比較して105%増加。各店舗当たり、1日30人ほど増えた計算になる(計3回の平均)。商品本部 商品本部長補佐の梅田貴之氏は「他の企画では、なかなかここまでの結果に結び付かない」とその手応えを話す。
「目的買い」の来店客が集まることも大きな理由だ。梅田氏によれば、一般的な値下げ施策でも、対象商品の売り上げは10〜15%ほど伸長する。しかし、「既存の来店客が、安さに目を留めて購入する」という購買行動が多く、新規顧客の獲得にはつながりにくい。
一方で盛りすぎチャレンジは、増量された商品の「見た目」のインパクトの大きさも相まって、SNSで拡散されやすい。20〜30代を中心に、新規の来店客の獲得につながっており、対象商品の売り上げも増量前と比較して約60%ほど伸びるという。
とはいえ、原材料費といった諸コストの高騰は「一番の障壁になった」という。「増量」の候補となったものの、実際にコスト上の問題で実現しなかった商品企画もあったそうだ。
しかし「これだけ反響がある企画はなかなかないので、社員のほとんどは『やりましょう』という意見だった」と梅田氏は話す。消費者からの要望も多いことから、すでに「第5弾」の実施も検討している。
今回の第4弾では、通常時との比較で「7〜10%程度」の来客増を見込む。盛りすぎチャレンジは今回も同社にとって、新たなファンの獲得につながるか。
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