キョロちゃんは“後付け”だった? チョコボールの記憶と歴史のズレ:ビジネスクイズ工房(1/2 ページ)
森永製菓の「チョコボール」は、1960年代に登場しました。キャラクターのキョロちゃんは、当時「架空の鳥」という設定でしたが、社内からはどのように評価されていたのでしょうか?
森永製菓のお菓子「チョコボール」のキャラクターといえば? 多くの人が「キョロちゃん」と答えると思いますが、実は“前身”の商品がありました。
1965年に登場し、その商品名は「チョコレートボール」。パッケージはキョロちゃんではなく、当時の人気アニメ『宇宙少年ソラン』のキャラクター「チャッピー」というリスが描かれていました。
ただ、この商品はアニメの終了とともに終売に。その後、「ピーナッツボール」「チョコレートボール」「カラーボール」の3種類を発売し、このとき「キョロちゃん」が初めて登場しました。
パッケージの特徴は、箱からチョコボールを取り出すときに、内側のサックを引き上げると横から取り出し口が現れること(その後、上部のサックを引き上げるとクチバシが現れるように改良)。この横に引き出す開け口が鳥のくちばしに見えたので、架空の鳥のキャラクターが生まれました。
架空の鳥とは「キョロちゃん」のことになりますが、当時の従業員はどのように受け止めていたのでしょうか。クイズの問題にもなりますが、答えは(3)の「目つきが悪い」「ヘンな鳥」でした。
社内の評価はとても低かったので、せめて名前だけでもかわいくできないかと考えました。検討した結果、目がキョロキョロしていることから「キョロちゃん」と名付けたそうです(誰が名前を付けたのかは不明)。
このような話を紹介すると、年配の人から「懐かしいなあ、自分がまだ小学生だったころ『キョロちゃん』と呼んでいたよ。40年以上も前の話だけどね」といった声が聞こえてきそうですが、その記憶は勘違いです。
パッケージに「キョロちゃん」の名前を初めて印刷したのは、1991年のこと。これをきっかけに「キョロちゃん」の名前が広く知られるようになりました。
ちなみに、初代と比べ、現在のキョロちゃんの姿は、ふっくらとしています。よりかわいらしく、そして親しみを感じてもらうために、ちょっと丸みを帯びた体型にしたそうです。
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