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「また高層ビルが建つのか」 再開発はなぜ「負」のイメージが強くなったのか(4/7 ページ)
東京や大阪など、大都市部で再開発が盛んにおこなわれている。その意図は何なのか、そして“良い再開発”と“悪い再開発”の差は何なのか……。
政府と民間企業が協働してきた再開発
公共貢献による容積率緩和が定められたのは、2002年の都市再生特別措置法においてである。当時の首相であった小泉純一郎氏が進めた大規模な構造改革や規制緩和の1つとして行われた。日本の国際競争力向上を目的に都市の力を増強させるため、一部区画において規制緩和を行い、民間の開発を促進したのである。
この流れは現在に至るまで基本的に継続しており、2013年には「国家戦略特区」という制度が成立した。この特区について内閣府は「都市計画の決定や許認可をワンストップで行う仕組みを作り、立地整備のための迅速な意思決定を図ったり、道路占用基準の柔軟化などの規制改革によって利便性を増進させ、都市機能の高次化、国際競争力の強化を目指しています」と述べている。簡単にまとめると、それまでの都市開発に対する規制が、特区では大幅に緩和されることを示している。
この制度により、2014年頃から現在の東京で進む大規模な再開発案件が一気に動き始めた。森ビルによる麻布台や六本木の開発、JR東日本による高輪ゲートウェイの開発などである。渋谷の複数の地区も特区に認定されており、東京の風景は政府の動きに連動している。
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