ファミマ「涙目おにぎり」の値下げシール、3月11日から全国へ おにぎりの消費期限も2時間延長
ファミマは新しい値下げシールを、3月11日から全国の店舗で順次導入する。おむすび型の涙目のキャラクターと、「たすけてください」が書かれた新デザインのシール。全国展開に当たっては、キャラクターを「大きくする」という変更もほどこすという。
ファミリーマートは3月11日から、消費期限の迫ったおむすびや弁当などに貼る値下げシールのデザインを、おむすび型の涙目のキャラクターと、「たすけてください」と書かれたメッセージに変更する。全国のファミリーマート店舗で順次切り替える。情緒的なデザインで訴求することで、店舗で発生する食品ロスの削減を図る。あわせて3月4日から、おにぎりなど米飯商品の消費期限を2時間延長する。
東海地方から順次導入
新しいデザインの値下げシールは、3月11日に東海地方(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の一部)の店舗で導入を開始する。その他の地域では、4月以降順次導入を進めていくとしている。
対象商品は、おむすびや弁当、サンドイッチといった消費期限のある中食商品。値下げシールは、10円から150円まで7種類あり、商品の価格や販売状況に応じて使い分ける。
「もっと分かりやすく」の声も
同社は2024年10月30日から11月26日までの4週間、値下げシールのデザインを“食材の心情”を表現した仕様に変更する実証実験を、東京都と神奈川県の一部店舗で実施した。
その結果、デザインを変更した店舗では、値下げした商品の購入率が5ポイント向上。購入者へのヒアリング調査においても「涙目で思わず助けたくなるイラストだったので手に取った」「食品ロス削減に関心があるので賛同して購入した」などの声があり、全国への拡大展開を決定した。
一方で、「たすけてください」のメッセージやキャラクターの表情について、「もっと分かりやすい方が良い」という意見も寄せられたという。このため全国展開に当たっては、こうしたメッセージやキャラクターの表情がより伝わるよう、より大きく表示したデザインに変更する。全国への拡大によって、年間で約3000トンの食品ロス削減を見込む。
米飯商品の消費期限を延長
あわせて、おむすび・弁当・すしなど米飯全商品(チルド温度帯の米飯類除く)の消費期限を、従来より2時間延長する。3月4日以降に発売する、約70品目が対象となる。
同社によれば、製造工程の見直しにより、品質の保持を実現させたとのこと。これにより、来店客への販売機会を拡大し、店舗での食品ロス削減をさらに進めていくとしている。
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