ローソン、大ヒット「韓国コスメ」から大人向け新ライン メイン客層の肌悩みに着目
ローソンは3月28日、化粧品ブランド「&nd by rom&nd」から新シリーズ「&nd by rom&nd Greige」を発売する。アンド バイ ロムアンドはZ世代向けに展開してきたが、グレージュはコンビニのメイン客層である30〜50代をターゲットにしている。
ローソンは3月28日、化粧品ブランド「&nd by rom&nd(アンド バイ ロムアンド)」から新シリーズ「&nd by rom&nd Greige(アンド バイ ロムアンド グレージュ、以下グレージュ)」を発売する。アンド バイ ロムアンドはZ世代向けに展開してきたが、グレージュはコンビニのメイン客層である30〜50代をターゲットにしている。
2023年3月に発売したアンド バイ ロムアンドは、若年女性に人気の韓国コスメブランド「rom&nd(ロムアンド)」と共同開発した。リップティントやクッションファンデーションといったZ世代に人気のアイテムを展開し、発売から3日で2カ月分の想定売上数となる30万個を売り上げた。現在は11アイテム(27種類)を展開し、2月までの累計販売個数は約540万個を突破している。
これまで、コンビニの化粧品は「家に化粧ポーチを忘れてしまった」「急に外泊することになった」といったケースで購入されることが多く、「この化粧品が欲しい」という目的買いは少なかった。アンド バイ ロムアンドは、人気の韓国コスメを手軽に購入しやすい価格設定、気軽に試しやすいミニサイズにしたことから支持を集めた。
ローソンの大橋妙子氏(商品本部 生活・日用品部)によると、「以前ローソンで販売していた化粧品の売り上げ実績を年代別に見ると、コンビニのメイン客層である30〜50代はパウダーファンデーションやコンシーラーといったベースメークアイテムが上位を占めていた」という。Z世代をターゲットにしたアンド バイ ロムアンドには、こうした30〜50代向けのアイテムがなかったため、新シリーズ開発に至った。
グレージュでは、アンド バイ ロムアンドの特徴である「低価格帯」や「ミニサイズ」を踏襲した。その上で、「コンフォートベルベットプレスパウダーファンデーション」(1320円)、「メロウカバーコンシーラー」(880円)といった、くすみやシミなどの肌悩みをカバーするベースメークアイテムをそろえた。開発時には、カバー力の高さや伸びの良さにこだわったという。
また、「シアリーカラースティック」(935円)や「メロウタッチシングルアイシャドウ」(770円)など、30〜50代が日常使いしやすいカラーアイテムも用意した。「開発元のロムアンドが得意とする色調をベースに、30代以上が使いやすいカラーとした」(大橋氏)
グレージュが加わったことで、売場面積もこれまでの1.5倍に拡大した。詳細な販売目標は非開示としたものの、売場面積の拡大と比例し、売り上げ増加を見込む。大橋氏は「お客さまからは『ローソンといえばスイーツ』と言っていただくことが多い。いずれは『ローソンといえばアンド バイ ロムアンド』と言われるようなブランドを目指したい」と意気込む。グレージュは30〜50代の支持を得られるか。
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