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なぜ「ブタカフェ」が増えているのか? 小さなブタが生み出した意外な収益モデル週末に「へえ」な話(2/4 ページ)

「ブタカフェ」がじわじわ広がりつつある。店内には20匹ほどが歩き回っているわけだが、なぜ人気を集めているのか。担当者に聞いたところ……。

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ブタカフェを始めたきっかけ

 それにしても、なぜこのビジネスを始めたのか。きっかけは、創業者が「マイクロブタさんを日本で飼いたい」という思いからスタートしている。2018年8月、英国からマイクロブタを輸入し、同年12月に日本での繁殖に成功。もともとは、広大な自然の中でマイクロブタが自由に走り回り、観光客が訪れるファームをつくろうとしていた。


mipig cafe 原宿竹下通り店

内観(桜フロア)

 ファームを観光地にして、たくさんのお客に来てもらう。気になるブタがいれば、購入してもらう。そんなことを想像して、事業を少しずつ前に進めていたところ、日本で26年ぶりに豚熱が流行り出したのだ。

 「人間にも感染するかもしれない」といったリスクがある中で、ファームに人を呼ぶのは難しいと判断した。当初の計画は断念したわけだが、クラウドファンディングを通じてブタを購入した人たちがいる。そのブタをどのようにして引き渡せばいいのか。考えた結果、引き渡し場所として、ブタカフェを始めることにしたのだ。

 そこで冒頭で紹介したように東京・目黒で1号店を構えたのだが、反響はどうだったのか。海外でいわゆる“動物カフェ”という業態は珍しく、「カフェの中でブタと触れ合える」というクチコミはあっという間に広がった。外国人観光客が殺到し、連日のように「満席」が続いたのだ。

 豚熱の発生によって、当初、描いていた事業内容は大きく変わった。しかし、たまたまカフェを始めたところ、予想以上のヒットとなった。以降、同社は店舗運営に注力している、という流れである。


mipig cafe 原宿竹下通り店の外観(左側)

外観(右側)

 このような話を聞くと、「これまでになかった市場をつくったわけだな。カフェの数も増えているし、順調そうじゃないか」などと思われたかもしれないが、ビジネスをどのようにして回しているのか。

 「ん? 『カフェの利用料金×来店者数』というシンプルな仕組みなのでは?」などと思われたかもしれないが、ブタと触れ合える場は、ビジネスの”入口”としての役割を担っているようだ。どういうことか。

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